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2009年12月06日

『桜の園』に向けて9

『桜の園』の上演に向けて、毎週日曜日はうちの劇団員たちの紹介を代表であり演出である僕から、僕なりの視線で書いてみたいと思う。
書き方に語弊が有る場合もあるだろうけど、読者の方は我慢していただきたい(笑)
第9回の今日は…。

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藤野マキ(ふじのまき)
今回演じるのはラネフスカヤ。
言わずと知れたこの家の女主。
役の詳細は前回同様、割愛します。

故・渥美先生がわざわざ僕の携帯に電話をかけてきて「ちょっと困ったことがあるから来てくれ」と、呼び出されて会ったのが彼女だった。先生の手には負えなかったのだろう。それ以来のコンビだから、もう10年近くになるか。不器用だし、文学少女だし。人間が曲がってないところが良いとこだが歯に衣着せぬ言動で、先輩としては手を焼いたことは確かだ。

芝居についていえば、ナチュラルヴォイスが極めて透明感が強く、疲れさせない聞き心地の良い声で、そうかと思うと弾けるような力を出せるパワーヒッターでもある。不思議、と言ってしまえばそれまでだが非常にラディカルな両極を平然と行き来してしまうところが彼女の最大の魅力だろう。また、普段はそんなに大きい体には見えないのだが舞台に立つと急に巨大化(?)したように大きく見える。存在感、と言うような単純なものではなく『大きく』見えるのだ。

これまでの役でいえば『華々しき一族』のミヨが断然好きだ。抑制された気持ちの中に潜む人間の情念が描かれていて、本来こういうのが彼女の真実なのではないかとさえ思う。
チェーホフの名作で言えば『三人姉妹』のマーシャが当たり役だろう。純粋な内面と、センシティブな表面、孤独感、そういうものを演じるのは彼女の精神あって初めて体現できるものだ。

今回彼女がどんなラネフスカヤを演じるか?それは劇場で見て欲しい。人間は、情念の生き物だと言うことを表現したい。

とにもかくにも藤野マキをよろしくお願いします。
posted by connie at 12:00| Comment(0) | 役者紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月29日

『桜の園』に向けて8

『桜の園』の上演に向けて、毎週日曜日はうちの劇団員たちの紹介を代表であり演出である僕から、僕なりの視線で書いてみたいと思う。
書き方に語弊が有る場合もあるだろうけど、読者の方は我慢していただきたい(笑)
第8回の今日は…。
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中西彩乃(なかにしあやの)
今回の役はドゥニャーシャ。
この家の小間使い。
前回同様役の詳細は割愛します。

個性的、と言えば個性的。その実、小劇場に見られるようなコミカルさや軽妙さは持ち合わせているものの、本来、新劇を謳う僕たちのような劇団にとってこういうキャラクター自体どこまで必要でどこまで本人がシンクロ出来るかという不安はあった。しかし、基本基礎の出来上がり、芝居に対する情熱は他の人とのそれを比べてみても意外に熱く、稽古に対する取り組み方も非常にいい。

芝居に関しては、動きに無駄が多く美しさにかけるところがあり、声も良い日と悪い日に大きな隔たりがあるのが困ったところで、安定して『美しい』状態が保てるようになれば、持ち前の『歪』がもっと良い形で生かせるようになると思う。もちろん、良い所を伸ばすことで悪いところを意識できるようになれば話は早いが、彼女の場合、本質的な『悪い部分』が役者としての『良い個性』とイコールなので配役によってその良さを引き出していくしかないのは事実なのだが。

これまでの上演で言えば『顔』のおるいは他の追随を赦さないほぼ完璧な出来だったと言えるだろう。僕自身、彼女にこれだけの力があるとは思いもしなかった。
チェーホフの名作で言えば『三人姉妹』のアンフィーサが当たり役だろう。

他人と同じ視点でものを見ることを心がければそれだけ自分の芸の幅が生かせると思う。

とにもかくにも中西彩乃をよろしくお願いします。
posted by connie at 14:08| Comment(0) | 役者紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月22日

『桜の園』に向けて7

『桜の園』の上演に向けて、毎週日曜日はうちの劇団員たちの紹介を代表であり演出である僕から、僕なりの視線で書いてみたいと思う。
書き方に語弊が有る場合もあるだろうけど、読者の方は我慢していただきたい(笑)
第7回の今日は…。
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立和名真大(たちわなまさひろ)
今回演じるのは、ヤーシャ。
ラネフスカヤの若い燕。
前回同様、役の詳細は割愛します。

アクト2年目と言うフレッシュマン。顔がハンサムなのでうちの奥様のお気に入り。ラネフスカヤにもちゃんと気に入って貰えるのかは若干心配。この手の顔の中では性格は控えめだが、末っ子特有の世渡りの上手さや腹の黒さは備えているが、いかんせんまだまだ子供。磨けば光る原石には違いないが、なかなか磨くすべも無く…。仕方ないので代表の僕自らがスーツを買うのに付き合ったり、銀座へ食事に連れて行ったり。やっぱり、男の子は世間で揉まれないとダメですね。

芝居に関しては、センスと勘のよさはこの何年かではぴか一の逸材。特にものを見る力、セリフを聞く力は最近の若手俳優たちのそれに似ているとすら思う。ただ、いかんせん淡白な部分が多く、個性に乏しいのと、器用な子にありがちな『これでいいんじゃないか』と言うようなブレーキ感が演技全体にあって、今回の桜の園によって一皮もふた皮も剥けて欲しいと思う。

数は少ないながら、これまでの上演で言えば『赦せない行為』の弟役は僕が観てきた中でも秀逸な出来だったと言えるだろう。渥美先生に見せてあげられなかったのが残念だ。
チェーホフの名作で言えば『三人姉妹』のソリューヌイが当たり役だろう。

相手役を大切にし、その中で己を磨けるようになればせめて半人前と言えるのだが。

とにもかくにも立和名真大をよろしくお願いします。
posted by connie at 10:07| Comment(1) | 役者紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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